●原理・構造
PC-tripleC導体
PC-tripleCは素材にミクロン単位の不純物を取り除いたOFC(無酸素銅)を使用し、鍛造によって素材を約80%まで圧縮し、導体密度を極限まで高めると共に結晶粒界に方向性を持たせるという画期的な技術で開発された世界初のオーディオ専用導体になります。
ミクロン単位の不純物の無いOFCは導体純度でPCOCCを上回り、単結晶素材であるPCOCCでも避けられなかった内部空礫なども鍛造によって無くなり、高純度・高密度の導体となっております。
また6Nなどの高純度銅でも縦方向の結晶粒界を電流が通る際の抵抗も、電流の流れに沿った結晶粒界であるPC-tripleCでは発生しません。
あらゆる面でオーディオ用として理想的な新導体となっております。
単線の優位性
現在、市販のケーブルの殆どは撚り線と呼ばれる細い導体を撚り合わせた構造となっております。
これは曲げ易さや取り回しの良さなどケーブルとしてのフレキシブル性を重視しているためですが、この撚り線構造では細い導体と導体の間を飛び交うストランドジャンプ現象と呼ばれる迷走電流の発生が避けられません。この迷走電流はオーディオ再生音に対してノイズや歪み、付帯音や刺激成分として現れてしまいます。
また、市販の10m以上の長さのLANケーブルが撚り線ではなく単線であることからも判る通り、迷走電流によって情報の伝達が出来なくなってしまうことすらあります。
SPC-REFERENCE-tripleCでは理論的に迷走電流の発生自体がない単線を使用しノイズや歪み、付帯音や刺激成分のない純粋な伝送が可能となっております。
また絶縁材やシース、ケーブル構造を吟味することで単線とは思えない柔軟な取り扱い易さも確保しております。
エアーインシュレーション構造
SPC-REFERENCE-tripleCでは緩衝材にダミーチューブを採用する事で、ケーブル内部に空気層を設けることに成功し、導通特性の向上と空気による振動抑制効果を実現しております。
大小6本のダミーチューブにより導体は仮想に空中に浮いた状態となり、導通特性的にも振動抑制的にも最適な状態となり、ハイスピードで開放感に溢れた音質を実現しました。
テフロン絶縁を超ハイCP価格にて実現
SPC-REFRENCE-tripleCでは絶縁材をこれまでのPE(ポリエチレン)からテフロン(フッ素系樹脂)に変更しました。
テフロンは絶縁樹脂の中で最も非誘電率に優れるため、伝送スピードが上がりますが、高額なのが難点でした。
テフロンを絶縁材に使用した市販のオーディオケーブルが十〜数十万単位の高額品が多い中、SPC-REFERENCE-tripleCは1あたり¥6000という超ハイCPを実現しました。
外来ノイズを防止する銅箔シールド
SPC-REFERENCE-tripleCでは外来ノイズの飛込みを防止する銅箔シールドを採用しております。
市販のスピーカーケーブルはノンシールドであることが多いため、外来ノイズは飛び込み放題となってしまい再生音を著しく劣化させてしまいます。
外来ノイズを防止する目的で+-の導体を強固に撚り合せる構造もありますが、撚り合せが強過ぎると音質の閉塞感やエネルギー感の減衰が避けられません。
またアルミ箔やマグネシウム箔などを使用したケーブルも存在しますが、アルミやマグネシウムは高周波のシールドを目的とした素材であり、オーディオ帯域のシールド特性は殆どないばかりか、素材独自のキャラクターが再生音に付加されてしまう欠点があります。
銅箔シールドはオーディオ帯域のシールドに最も適した素材であり、キャラクターの付加もなくS/N比に優れた音質を実現します。
トルマリン含浸シース
市販のスピーカーケーブルのシースには視覚的な透明度の高いPVC(塩ビ)が使用されているものが多いのですが、これはケーブル自体の見た目を重視してるためで、帯電率、非誘電率共に悪いPVCを使用した場合、音質的には最悪となります。
SPC-REFERENCE-tripleCの外周シースには天然鉱石のトルマリンパウダーをPE(ポリエチレン)に含浸させたものを開発、採用しております。トルマリンは電気石と呼ばれる微弱な電位を持っている鉱石で、電流や磁力、振動などの外的ストレスを与えるとマイナスイオンを発生するという特質があります。
SPC-REFERENCE-tripleCの外周に含浸されたトルマリンパウダーは電気信号の流れやスピーカーからの振動に応じてマイナスイオンを発生し、ケーブル自体の帯電防止効果を発揮し、静電気による伝送劣化も防止します。